Kitchen Renovation

キッチンは家庭の中心

我が家で家族が一番集まる場所は小さなキッチンです。
気がつくといつも狭いキッチンに大きな大人が全員います。
折角綺麗にリビングを飾っても居心地の良さはやはりキッチンなのですね。


朝食には大きな大人が4人も集まり背中をこすり合わせて動物園の動物のように動きまわります。その中でテレビのニュースが聞こえてきたりと、とても賑やかな朝を迎えます。皆が皆違うものを冷蔵庫から勝手に出し、和食派と洋食派と2派に分かれ、ありとあらゆるものがテーブルに一杯になります。両手を広げて新聞も重なり合い、今日しなくてはならない事や伝えたい事などもこの時とばかりに皆が皆同時に話し出します。


その結果、シンクにはお皿が山のように、新聞もそのまま、スゴーク大きな台風が襲った後のようになります。20年使っていたディッシュウォッシャーも壊れてしまい、その部品は日本にはもうないそうで修理不能です。そんなわけで毎日「自分のお皿は洗う事」と何回も言いつづけても「はい、はい」と返事だけは一人前で、それは皆にとってはどうも他人事のようです。朝は全員忙しいから仕方ありませんが、主婦業と仕事を両立している私には、ディッシュウォッシャー無しの朝のお皿洗いは一仕事です。
それに私たちは仕事柄、いつでもお皿を洗った事のないような手をしていたいものなのです。辛いもんですね―。
また、指が太くなる事とドライブやガーデニングでの手の日焼けが気になります。


ホームオフィスのIMPRESSIONとしては急いで朝の食事片付けをし、9時半までには全てまったく生活感を出さないようにしなくてはなりません。そこでキッチン改造は時間管理の上でも必要不可欠となりました。きちんと気持ち良い生活をしていく為には、よい環境を整えるのがとても大切だと思っています。又、いつも友人やお客様達がが気軽に寄っていただきたい空間にもしたいです。


我が家はどこから見てもお庭のお花が見られるように設計されていますが、キッチンだけは小さな窓から見える薄いピンクと濃いピンクのアーチのつるバラだけなのです。
それでも私たち家族は、これを毎年の楽しみにしていましたが、これからはクリスマスローズやローズマリー、苺、レモン、藤、マーガレット、水仙、ムスカリ、ラベンダー、バラ、ハナミズキ、みかんなどを毎日見ては朝の日課として手入れをして行きたいと思っています。少しずつ植えた植物も、毎年々々子供たちと同じく成長しています。そして一番大きく成長した我が家のシンボルツリーのこぶしの木を毎日眺めたいものです。(この木は25年前に母からプレゼントされた苗木ですが、2mだった木が20m以上に伸び、ジャックと豆の木のようにそれは大きな木になりました。そして春はその木に数えられないほどの白い花がつき、毎日小鳥が花びらを食べに来ては窓を叩いて戦っています。ガーデンも河口湖だけでなく毎日の生活の中でも触れて行きたいと思っています。


それから親馬鹿ですが、最近令子がケーキ作りに夢中になり毎週一回はワンホール作っては私たちを喜ばせてくれます。体重もお蔭様で皆増えてしまったのが残念ですが。それがとてもとても綺麗で美味しいのです。結婚した由美子夫婦たちも週末には時々家に来ることが多くなりました。


さてリニュ―アルの件に戻りますが、いつもみんなで食事ができるようにということで、IMPRESSIONで早速デザインを興すことにしました。まだまだ使えるキッチンを壊すなんて勿体無いと何度も家族会議で話し合いましたが、未来の明るい生活イメージを大きく描いて、いよいよ着工することになりました。
主人や息子は今までどおりで満足、と改造にはまるで興味なしで、それはそれは途方にくれた毎日でした。
いくら話し合ってもスケジュールが延びるままなので、思いきってこの家を建てた時の建築家と相談することになりました。この家がよく分かっている方の方が設備等がよく分かると思ったからです。
仕事をしながらの工事はあまり時間はとれませんが、それでもIMPRESSIONインテリア部長の令子が今回張りきって現場監督してくれています。几帳面の令子はレンジ1つ決めるのにも何日もかかって、あちらこちらと見て周り、挙句の果てに疲れが溜まったせいか久しぶりに高熱を出してしまいました。何でも料理は作れるという大雑把な私と違って、研究熱心な令子の説明によると、かなりオーブン、レンジ、グリル等がよくできていているようです。
キッチンアドバイザーがそばにいると、きっと素敵なキッチンになるのではないかと今から楽しみにしています。
大勢の人達が一同に集まり、楽しく会話できるキッチンに是非したいものです。


それはそうと「来週までにキッチンの物を空にして下さい。」「キッチンの片付けは大変ですよ。早めにして下さい。」と訪れる度に建築家は私たち女性陣に念押しするのです。引越しは今まで7回程しましたが、すべては引越しプロの私が・・・。どうやら主人も息子も片付けは女のする事と決めているようです。これは結婚早々、私のしつけが悪かったようです。古風な家に育った事が仇になりました。
「女性だけでとても信じられません!!」と設計士はそれはそれは同情してくれましたが、結果はやはり私と令子だけが2日がかりでダンボール20個ほどの荷物をまとめることになりました。


改装後の計画は、令子のケーキ教室を完成次第始めます。由美子のお花のレッスンも組み合わせて、そして我が家のお料理やテーブルセッティング、インテリアレッスンも楽しんで頂きたいと思っています。そしていろいろな企画を盛りこんだパーティも四季折々計画していきます。これからもダイアリーやライフスタイルでその後の経過をお知らせ致します。

Written by Akemi Sugawara