We love cooking

料理大好き

結婚が早かったせいもあり花嫁修業はほどほどでお米も研いだこともなく結婚してしまった。新婚生活はアメリカのニュージャージー。
海外では家に招くことが最高のおもてなしなので一週間に一度は誰かしら招かなくてはならず子育てしながらのお招きは大変だったが数をこなしていくうちに何とか形になっていった。しばらく経って、ニューヨークでレストラン設計を学んだ長女と有名なニューヨークのお店を食べ歩いたのも良い経験だった。ミラノ、香港、タイなど旅しながらを食べ歩きした体験はレパートリーを増やした。
そもそも育ってきた環境が食べること大好き、おもてなし大好きの家だったので自然に好きなことが仕事になってきている。
昨年リニューアルしたキッチンは自分達で設計したせいもあってとても使いやすい。
身体に無理のない食べ物ということで最近は健康的な食べ物を主にして快適であったがこのところ娘が始めたケーキレッスンは太る原因である。
見るだけで止めておけばよいのに手作りのケーキはとても心に優しく美味しいのである。

服部学園で色と料理や空間演出を教えて10年近くなる。
又子供のための『キッズ料理コンテスト』も11年目を向かえ、服部先生はじめ料理の鉄人の石鍋さん、三国さんたちのお仲間に入れていただいて審査員をさせていただいている。
幼い子供達への「食育」は人間形成の上で大変重要なことである。
それがきっかけで食に関する哲学を調べてみたら食に関する名言・名句の中にためになる哲学が沢山あった。


  • 額に汗してパンを食べる(旧約聖書)
  • 食欲の最もよい調味料は食欲である。(ソクラテス)
  • 腹のことを考えない人は、頭のことも考えない。(ジョンソン)
  • 優れた絵画は料理に似ている。(ベラマンク)
  • 美味とは植物そのものにあるのではなく、味わう舌にあるものである。(ロック)
  • 味は?と聞かれてただ美味しいでは能がない。(ブルタルコス)
  • 人格も、才能も、性格も、すべて皆、牛肉や、パイ皮や、こってりしたポタージュなどによって、多く影響していることを確信する。(スミス)
  • 消化は、人間の種々の力を働かせるとこによって体内に戦いを起こさせるが、それが食道楽には、恋愛 のもっとも交渉な享楽にも等しい楽しみを与える。(バルザック)
  • 食通は料理人には欠かせない協力者なのだが、残念ながら実際にそうなることはごく稀である。(デュサンヌ)
  • 涙とともにパンを食べた人でなければ、人生の味はわからない。(ゲーテ)
  • 食べる者は誰でも太ることができる。ただ其の食物をよく適当に選びさえすれば(サバラン)
  • 笑いは消化を助ける。胃酸よりははるかによく効く。(カント)
  • 働かざる者は食うべからず。(パウロ)
  • 飢えた胃袋は聞く耳を持たぬ。(メルシェ)
  • お結びはどうして美味しいのか、知っていますか。あれはね、人間の指で握りしめているからですよ。(太宰治)
  • 人間とはその人の食べた物である。(フォイエルバッハ)

この中でも一番気に入っているのは『人間とはその人の食べた物である。』
家族は私の食事を楽しみにしてくれている。
他人がどう思うかは別として家族が「ママの料理が一番」という褒め言葉に弱い。
どんなに疲れていても毎日作ることにしている。
料理は創造性を養い、料理から哲学を学び、健康な心と身体を作る。そして家族や友人、新しい友との出会いを作る。

Written by Akemi Sugawara